2013年6月アーカイブ

先月末、5年生の北海道修学旅行があった。出発10日前には降雪!情報で、「どのくらい寒いのか?」「マフラーは必要か?」「いやコートが必要だ」と荷造りに悩み出発したが、降り立った北の大地は30℃だった。湖畔には雪が残り、桜が咲くという東京の我々には理解不能な自然を楽しみながら、スケールの大きい北海道そしてその恵みを体験した。

 

この旅行中に、いくつか生徒の成長を感じることができた。その一つが質問力だ。生徒には「気の利いた質問ができなければ大人ではない」と常に話しているのだが、しっかりと質問できる生徒が増えてきたのだ。相手の方の話を聴き、それを簡潔にまとめ、違う視点から見たときにこうなるのではないか、と質問している。ただ聴いて納得するだけでは質問できないはずである。さらに一人が質問すると、その後次々と質問が連鎖していき講義の内容もさらに発展していったのだ。まさしく気の利いた質問が多かった。

 

「コミュニケーションの秘訣は質問力にあり」と斎藤孝氏も語っているが、生徒たちは、その瞬間を感じ、そして考えることができるようになってきていると実感した修学旅行だった。

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大井町で生まれ育って50数年、祖父母の代からこの地に住み、ホタルとは無縁と思っていた私の故郷からホタルが飛び立ちました。

 

 私の住む京浜急行の立会川は、川といっても河口ですので東京湾の海水が流れ込む汽水ですので、ホタルというよりは海の生き物を目にすることが多く、蝦蛄やアナゴ、特に海苔の養殖が盛んな場所でした。幼いころは、空き地に生海苔をすだれに流し、焼き海苔を作るための海苔干場があり磯野香りの中、かくれんぼうをした思い出があります。

 

その後日本は高度成長期に突き進み、水質の汚染・排気ガス・公害という言葉が飛び交い、自然環境は悪化する一方でしたが、社会は今ほど環境の大切さを考えることが少なかったように感じます。それは、国際社会での地位を確保することや、営利を優先する大人たちは日本の経済力を高めることを第一と考えていたからだと思います。発展の代償として、数々の大切なもの失い、はじめて環境の大切さを考えるようになり、人々の活動が変わっていったのです。

 

私は娘が小学校の頃、夏休みの自由研究で「立会川の源流を探そう」と、歩いてみました。途中暗渠となって川が立会川道路として、道や遊歩道になっている箇所がありました。これも、環境が悪化し、生活排水の汚れでおこる、悪臭・害虫の発生なども、暗渠になった要因とも聞いたことがあります。現在は環境も改善され、下流ではボラの大量発生など生き物たちが生息できるまでになっています。そして本題の立会川の源流ですが、目黒区の碑文谷公園と清水池公園という、現在でも大きな池にたどり着きました。

 

立会川源流近くでは、昭和20年代前半まで、ホタルが飛び交っていたそうです。

 

今回、小野学園の「大井町自然再生観察園」での取り組みは、自然環境や生物多様性を目的とした学習の成果です。今年ホタルが飛翔するまでに、6年の歳月がかかりました。失った環境を取り戻すためには、多くの時間と多くの手間と何よりも、私たちが自然に対しての敬意や、一人一人の気持ちが大切だと実感しました。

 

来年も、品川区大井町の住民票を持つホタルたちにお会いすることを楽しみにしています。

 

家庭科I

スーパーの鮮魚売り場には、魚がその姿のままパックされて並んでいます。桜色の鯛、黒い鯛など色鮮やかで目も楽しめます。季節ものの初カツオ、秋のサンマなど、いわゆる旬の魚として最近「トビウオ」がこの季節に出まわるようになりました。トビウオはその名の通り、海中から飛び出して海面上を飛翔するたいへん珍しい魚です。トビウオが新鮮な魚として登場するまでは「干しトビウオ」、いわゆる乾物になった姿を市民は目にしてきたのですが、冷凍・流通の進歩に押され、まるで生きたまま全国の家庭にも姿をあらわすようになりました。

 

空飛ぶ魚に特有の長いひれ(羽根)は、透かした絹布を張った細長い扇子のようで、両手で拡げてみるとバレリーナのトゥ立ちを見るような美しい全体姿形を展開します。にわかに身近になってきたトビウオですが、研究者による飛行の研究なども盛んなようです。なるほど、ニュースを賑わせる高性能ジェット旅客機787型機などは、まるでトビウオの形そのものです。

 

トビウオと飛行機との関連について『......滑空時には胸ビレを広げるので、これがグライダーの翼のような役割をする......』と書かれた解説を読みました。これを読んでいるうちに、何かある違和感を覚えました。何もまちがっている記事ではないのですが、何か違うのではないのかしら、という思いです。トビウオは何百万年も前から、おそらく人類の始まりよりも古くからの生きものです。一方、グライダーはわずか百五十年前に作られた機械です。解説にある『トビウオの羽根はグライダーの翼のようなものだ』という感覚は研究者の率直な人柄が窺えて好ましくもあるのですが、やっぱりどこかが共感できないものが残るわけです。それは『グライダーの翼はトビウオの羽根のようだ』と直感的に感じることが難しくなっていることからくる違和感かもしれません。

 

トビウオは、新鮮な食材になり、研究の対象になり、人類の物質的な豊かさにたいへん役に立つ生きものになりました。豊かになるために自然を利用することは欠かせません。同時に自然との共生という課題が掲げられています。

 

福岡県の太宰府天満宮の「飛び梅」は、当時の天才菅原道真を慕って、京から西国へ飛翔して咲いた道真が愛して育てていた梅だと伝えられています。千百年前の日本でのこの話が今でも新鮮さを失わないのは、道真と梅木の間にあった心の交流を多くの人が疑うことがないからなのでしょう。

化学室のフラスコ

6月2日(日) 小野学園自然再生園で生徒達が育ててきたホタルが成虫になり、光を発して飛び回っています。

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小野学園の生徒が「環境問題」に取り組んでから5年~やっとホタルが品川区大井町に飛びました。

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電車の音がゴトン・ゴトンと聞こえてくる東京の真ん中でホタルの光が幻想的に輝いています。

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水面にホタルの光が映っています。

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手にとまって光を発しているホタル

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飛び回るホタルの飛翔

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GW、大学生の息子は山口目指して

ヒッチハイクの旅に出ました。

私はGWで道が混むこともあるし、

家族や友人同士で行く度に

見知らぬ他人を乗せるなどというのは

なかなか難しいのではないか

 

ヒッチハイクするにしても

平日のビジネス車の方が

いいのではないかと

アドバイスしたのですが、

友人二人と51日に旅立っていったのです。

 

帰ってから聞くところによると

私の心配と予想をはるかに超えて

4日で9台の車に乗せてもらい

大津(滋賀県)までいって帰ってきたとのことでした。

 

老人夫婦や一人旅のちょっと怖いおじさん

ラブラブのカップル、友人同士の若者など

さまざまなタイプのひとに

乗せてもらい、お世話になったらしい。

 

自分がドライブするときに

ヒッチハイカーを乗せるということは

考えたことがありませんでしたが

(若いときに北海道旅行しているときには

何回か乗せたことはありましたが・・・)

息子が世話になったことを

考えると今度は乗せてみようかと思います。

 

グローバル化や格差社会、自己責任などという言葉が

飛び交って

他人のことにかかわることが

少なくなってきたような

世の中だと思っていたけれど

日本にはまだまだ善意の人が

たくさんいるのだなあと思いました。

 

自分の経験ではないけれど

この世の中を作っている

たくさんの善き人たちの

一員となれるように

自分もまた他人のために

何かちょっとした親切を

積み重ねていきたいなあ

と思った出来事でした。

 

国語科のM