2014年1月アーカイブ

未来を想像する力、過去の原因を探る力。これらの力は思考力、判断力となり学園生活だけでなく、学校を卒業し、やがて社会に出た後も必須の力となってきます。文部科学省は現在、『生きる力』の育成を提唱していますが、思考力、判断力、そしてそれらをアウトプットする表現力が重要だと説いています。

この3つの『能力』の育成と『人間性』が『生きる力』だと私は考えます。

人間性の育成は生活指導、学園づくりにおけるところも大きいかと思います。今回、お話したいのは思考力、判断力についてです。

学習指導要領の変遷として、詰め込み式といわれる学力教育、倫理観や道徳観に重点をおいたゆとり教育が過去にありました。そして現在ではゆとり教育から脱却して、人間性と能力の育成として『生きる力』の教育に移り変わっています。

私も実社会で必要となってくる、判断力、思考力が子どもたちに備わるよう日々、試行錯誤しています。単純な知識の教授だけでなく、実際に先人達がどのように思考し、判断をしたのかを例に取り、授業を進めています。生物にはとりわけそのような内容が多いのです。

例えば、生物の世界で有名なDNA。DNAには遺伝子と呼ばれる、その生物の体を構成する情報が刻まれています。しかし、単純に『DNAには遺伝子が含まれる』と伝えるだけでは思考力も判断力も養えません。もちろん『DNAには遺伝子が含まれる』という事実も重要なのですが、その事実に至った重要な実験が3つあります。授業では、3つの実験とその実験結果から先人達はどのように思考し判断したかを交え生徒たちに伝えるようにしています。

今後も知識の教授だけでなく先人達の思考力、判断力を紹介し『能力』を養っていくような授業を作り上げていきたいと思います。そして、実社会での『生きる力』となるよう『人間性』を養っていけるような学園生活を送れるよう学園づくりをしていきたい次第です。

じっくり、あわてず、まっすぐ一緒に成長していきましょう。理科教諭M

 年末年始、学校で飼育中のケヅメリクガメの「キャメラ」と共に過ごしました。去年に引き続いて二回目の「カメと年越し」でした。

 去年とは違う家で9日間共に過ごしたわけですが、最初の2日を境にご飯を食べなくなってしまいました。時々「くふぅぅうう」という唸り声(?)を上げるだけで殆ど動かず、体調も悪そうでした。何が原因なのかもわからず、毎日果物や葉物野菜などを餌箱に用意してみるのですが、一口も食べずに時間が経って萎びてしまい、また新しく用意する、ということを数日続けました。年が明けてもそうした状況が続き、流石に心配になった私はネットで様々なページを読み漁り、「食欲不振は室内の温度管理の失敗」であることがわかりました。早速暖房を全開にして部屋を暖めたところ、しばらくすると写真のようにモシャモシャとチンゲンザイを頬張りはじめました。その時のホッとした感覚を今でも忘れられません。

 カメは爬虫類ですので恒温動物の我々と違って体温を一定に保つことができません。なので、温度をある程度保ってあげなくてはいけなかったわけです。タオルケットをくるんであげたりはしたのですが、これまた調べてみると、どうやら呼吸時の吸気温度を上げてあげないと体温が上がらないらしく、意味がなかったようです。カメの生態に詳しくなかったので、悪いことをしちゃったな、と思いました。

 カメはおとなしい生き物なので、「痛い」「寒い」「おなか減った」などの感情表現ができません。自己主張ができない生き物を大切にするには、こちらから能動的に「気づか」なくてはならないわけです。

 世の中自己主張が得意な人ばかりではありません。人によってはため込んで、ため込んで爆発してしまう人もいます。声にならない声に気づき、汲み取れる教師でありたい、と、新年早々カメの横で、同じようにチンゲンサイをかじりながら思いふけった国語科のT・Tでした。

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大学での教職課程を受講した時、生物を専門とする恩師に言われました。

実際に教壇に立つ今、授業を受ける生徒の表情はその言葉の通りに表れます。生徒にとって目に見えないものを理解するのは難しい、素直な気持ちが伝わってきます。

新しく改訂された生物の教科書は、「重い•厚い•詳しい」の三拍子が揃った小さな辞典のようになっています。

科学の技術が発達、新しい研究の成果を上げる。そこで、今までわからなかったことや、より詳しい内容が説明されています。選択する生徒に限らず、積極的に高校の生物の教科書を読んで、近年の科学の進歩を実感してもらいものです。

また、選択している生徒、選択する予定の生徒は、大学の研究レベルの実験についても記載されているため「イメージしにくい」と感じることもあると思います。この時に「イメージしてみる」努力が少しでもできていれば、生物の理解が一層深まります。そのお手伝いは十分します!いつでも、気になることが聞いてくださいね!

私は冬休み期間中に、三重県の鳥羽水族館に行きました。広い海の生態系を学ぶのは、私自身も難しいと感じるところがあります。ただ水族館を訪れる時に、いつも大学の恩師が話していたマイワシの群れを思い出します。マイワシは群れが決まると、一定の方向に泳ぐ走性がある。物事には、「イメージ」だけでなく、目で見るからこそ理解が深まる。

私が定期的に水族館に向かうのは未知の物事を確認する。また、恩師の言葉を思い出すために行っているのかと感じます。生徒と共に、生物(科学)について貪欲に学ぶ心を維持していきたいです。

 

理科 O

写真は水族館のジュゴン、実物はイメージ以上に活動的でかわいいです!

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