『竹取物語』を通して物語を批判的に読む

 中学1年生の国語での定番教材として『竹取物語』があります。「かぐや姫」という名で絵本にもなっていて多くの日本人が幼い頃から親しんでいる作品でもあります。そんな『竹取物語』ですが、ただかぐや姫が昇天するお話と読んでは面白くありません。

「なぜ、かぐや姫は月から地上に降ろされたの?」

「なぜ『竹取の翁の物語』というタイトルなの?」

「なぜ帝はかぐや姫からもらった不老不死の薬を燃やしてしまうの?」

物語を読み進めていくとこんな疑問がでてきます。どれもはっきりとした答えが用意されている問いではありませんが、だからこそ皆で考えてみると面白いのです。実際の授業でも必ずこのような疑問について皆で考えています。特に『竹取物語』の月の世界では感情は「穢れ」として扱われています。なぜ感情が汚いものとされているのか。よくよく考えてみると、それは私たちが「生きる」とはどのようなことなのか、という疑問につながってくるのです。

 このように疑問を持ちながら物語を読むことは大変意味のあることで、物事を批判的に捉えたり、深く考えたりするトレーニングになります。国語の時間を通して、そのような力を身につけてほしいと思い、日々授業に臨んでいます。

 ちなみに、スタジオジブリの『かぐや姫』は『竹取物語』を原作に「なぜ、かぐや姫は月から地上に降ろされたの?」という疑問に答えを求めた作品です。私の大好きな映画の一つでもあるので、まだ観たことのない人はぜひチェックしてみてください。

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